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大腸肛門外科Colorectal surgery

飯田医師の直腸脱に関する論文が、大腸肛門分野における権威ある国際雑誌「Colorectal Disease」に2019年1月23日付で掲載されました

直腸脱とは、高齢の女性に多い病気で、日常生活に大きな支障が出ることの多い病気です。飯田医師は、この直腸脱に対し、からだにとって負担の少ない、また再発の少ない手術方法を開発しました。


Colorectal Disease          2019年1月23日発行

論文名:Modified Gant-Miwa-Thiersch procedure(mucosal plication with analencircling)for rectal prolapse(直腸脱に対するガント・三輪・ティールシュ変法の有用性について)
                                      著者:飯田善郎 他

論文要旨
(目的)直腸脱は通常、高齢女性に多く認められ、生活の質を著しく落とす。直腸脱が脱出することで、違和感を感じ、下着が粘液や血液で汚れたり、痛みを感じる場合もある。また、直腸は立ったり歩いたりした際脱出するため、寝てばかりおり、そのため寝たきりとなる女性すらいる。世界では、これまでに直腸脱に対し、数多くの術式が開発され、施行されてきたが、時に術後重篤な合併症を発症したり、死亡する場合があった。また、どの術式も再発率が極めて高い。ガント・三輪・ティールシュ法は、国外ではほとんど行われていないが、日本では以前より広く行われてきた。しかしながら、再発の多いことが問題視されてきた。今回我々は、ガント・三輪・ティールシュ法を改良したガント・三輪・ティールシュ変法を開発した。本研究の目的は、ガント・三輪・ティールシュ変法を、他の術式と比較して評価することである。
(方法)ガント・三輪・ティールシュ変法は、187人の患者様に対して行われた。麻酔は主に脊椎麻酔あるいは局所麻酔にて施行された。ガント・三輪・ティールシュ変法においては結節の間には正常粘膜は残さず、ティールシュ法は側方に創を作成した。術後合併症発生率、死亡率、再発率について検討を行った。
(結果)ガント・三輪・ティールシュ変法術後は重篤な合併症は1例も認めず、死亡例も1例も認めなかった。術後8%の患者様に肛門輪縫縮糸の感染を認めた。術後13.8年(中央値)の経過観察ではガント・三輪・ティールシュ変法術後の総再発率は7.5%であった。他の主たる術式では、再発率は12.7〜42%と報告されていることから本法の再発率は極めて低いことが示された。
(結語)ガント・三輪・ティールシュ変法は@全身麻酔が不要である。A患者様にとって体の負担が軽い。B手術の手技が簡便である。C手術後の死亡、手術後の重篤な合併症が皆無である。D再発がすくない。等、数多くの利点を有しているものと考えられた。ガント・三輪・ティールシュ変法は高齢者が多くを占める直腸脱に対して第一選択とすべき術式と考えられる。

詳しくは、Pub Medにて ”rectal prolapse” あるいは ”Gant-Miwa-Thiersch procedure” にて検索してください。


一言でいえば ”ガント・三輪・ティールシュ変法は、患者様にとって体の負担がかるく、手術後、重篤な合併症は皆無であり、手術後の死亡例も認めず、再発も少なく、すぐれた術式である。” と言う事になります。
当院では、直腸脱で悩んでおられる患者様に対しては、主に我々の開発した上記のガント・三輪・ティールシュ変法を行っております。
脱出の症状のある方は。直腸脱の可能性もありますので、一度、大腸肛門専門医の受診をお勧めします。



TANAKA HOSPITAL医療法人慈豊会 田中病院

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