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ヘルニア・肛門の病気はどう診断するの?どう治療するの?

T.ヘルニアについて

ヘルニア(脱腸)とは、おなかの壁の一部が弱くなり、腸などのお腹の中の臓器が、この弱い部分より飛び出し、ふくれてくるものを言います。ヘルニアにはそけいヘルニア、大腿ヘルニア、腹壁瘢痕(ふくへきはんこん)ヘルニアなどがあります。

1.ヘルニアの検査法

ほとんどのヘルニアは外来の診察で診断することができます。超音波検査はさらにヘルニアの状態がよくわかりますから、手術をする場合は、多くは超音波検査を行います。必要があれば、CTを行う場合もあります。

2.ヘルニアの治療法

ヘルニアは立ったりするとふくらみ、横になると引っ込みます。痛みがくる場合もあります。ヘルニアは薬では治りません。治す方法は手術しかありません。ヘルニアを手術で治しておかなければならない最大の理由は、時に腸が出てふくらんだままで中に戻らなくなり、血のめぐりが悪くなり、腸がくさってくる場合があるからです。こうなると、痛みが強くなり吐いたりするようにもなります。(これを嵌頓ヘルニアと言います。)
こうなった場合には先に述べましたように、放っておくと腸がくさってしまい、命にもかかわりますから、夜中でも緊急に手術をしなければいけません。また、腸がくさってしまった場合には、腸を切除してつながなければならず、長期の入院を要します。以上のような理由のため、ヘルニアは、こうならないうちに手術で治しておくことが望ましいわけです。
手術は最近では、弱い部分に人口の布をあてるメッシュ法という方法が主流になっています。またこのメッシュ法にも、いろいろな方法があり、メッシュプラグ豊、PHS法、デイレクトクーゲル法などがあります。約5日間の入院を要します。

U.大腸肛門の病気について

1.大腸肛門の検査法

1.大腸の検査法

  • 下部大腸内視鏡検査(シグモイドスコピー):大腸がん等のできやすい下の方の大腸を調べる検査です。浣腸だけの前処置で」行うことができます。予約なしで毎日午前中に行っております。
  • 注腸X線検査:肛門からバリウムと空気を入れて大腸全体を写して病変の有無を見る検査です。検査の痛みがほとんどないことが長所です。
  • 全大腸内視鏡検査(TCF):肛門から内視鏡を大腸の一番奥まで入れて、大腸を全て観察してくる検査です。
  • 拡大大腸内視鏡検査:大腸の粘膜に色のついた液をかけ大腸の粘膜の表面を特殊な内視鏡を用いて拡大して観察し、ガンやポリープの性状を調べる検査です。
  • 大腸超音波内視鏡検査(EUS):ガンなどの病変の深さを超音波を用いて調べる検査です。

2.直腸肛門の検査法

  • 直腸肛門機能検査(内圧測定検査):直腸肛門の働きをみる検査です。直腸肛門の反射があるかどうかもみます。
  • 直腸肛門超音波検査:超音波にて直腸肛門の断面を観察し、直腸の状態、肛門の括約筋の状態、痔瘻や肛門周囲膿瘍がある場合にはその状態を観察するものです。
  • 排便造影検査(デフェコグラフィー):肛門より大腸の中に便の固さに近い造影剤を入れ排便していただき、この排便時の直腸肛門の状況をX線検査にて観察する検査です。排便障害を認める方の原因や便失禁の程度を知ることができます。     

    ↑ 排便造影の結果

  • 肛門鏡検査:肛門をひろげて観察して病気の有無を見る検査です。

2.直腸肛門の病気の治療法

生活指導

  • 人工肛門の管理に関する指導を行っています。
  • 便失禁に対する内服加療、生活指導を行っております。その他便失禁の患者さんに対してはコンチネンス体操にて肛門括約筋機能の強化を指導しております。
  • 一般的な直腸肛門の病気に対する生活指導を行っております。

肛門に対する手術

内痔核に対する手術

1.内痔核とは?

内痔核とは肛門の中の静脈が膨らんだものを言います。

【内痔核の症状】
内痔核にも症状の軽いものより重いものまでいろいろと程度があります。その程度によりT〜W度まで4段階に分けられています。最も軽いものは、肛門の中で静脈がふくらんでいて、時々出血するものです。(内痔核T度)(図1)。もっと大きくなると、排便時に一緒に肛門の外へ出てきますが(脱出)、自然と中へ戻っていきます。(内痔核U度)(図2)。長い間立っていたり、歩行時に出てきたり、しゃがんだだけでも出てくる方もおられます。脱出すると違和感があり、痛みもあり、大変具合が悪いものです。さらにひどくなると中へ押し込んでもすぐ外へ出てきて、いつも外に出ている状態となります(内痔核W度)。

     図1             図2

2.内痔核に対する手術

【外来(日帰り)】
  1. 輪ゴム結紮術・・・内痔核に特殊な輪ゴムをかける方法です。外来で治療が可能です。輪ゴムをかけられた内痔核は血液が来なくなり次第にちぢんで腐っていき3〜14日後に脱落します。
  2. 内痔核硬化療法・・・ジオンなどの薬剤を内痔核に注射して小さくする方法です。
【入院】
  1. 結紮(けっさつ)切除術・・・古くからの広く行われている手術法
  2. PPH(直腸粘膜環状切除術)・・・この方法は肛門にはさわらず器械を用いて肛門の奥の直腸の粘膜を3〜4p切除して縫合する法王です。痛みが少なく早く退院できる点が長所です。2016年8月31日現在、948人の方のPPHの手術を経験しています。



※ 輪ゴム結紮術とジオンによる硬化療法は入院せずに外来で行うことができますが、結紮切除術とPPHは入院が必要です。

裂肛に対する手術

肛門括約筋切開・裂肛閉鎖・皮膚移動術(SSG:Sliding Skin Graft)狭い肛門を、肛門の括約筋を切開して性状の大きさにまで広げた後に裂肛(キズ)を閉じて皮膚を肛門の中へずらして移動してやる手術です。

肛門直腸周囲膿瘍に対する手術

切開排膿術

痔瘻に対する手術

1.痔瘻とは?

痔瘻とは、肛門の中に小さな穴(原発口)があり、肛門の外にも穴(2次口)があり、この間が管(クダ)でつながっている病気です。痔瘻は肛門の病気の中では最もやっかいな病気と考えられています。その理由として、一つは手術しても治らないことが多いということがあげられます。そしてもう一つは痔瘻のクダは肛門括約筋(肛門をしめる筋肉)の中を走っているため、手術により括約筋を傷つけると失禁(便が垂れ流しになること)の危険があるからです。
手術しても治らない原因の一つとしては痔瘻のクダの一部が取り残されている場合があります。つまり痔瘻の手術は取り残すと手術しても治らないし、取りすぎると肛門のしまりが悪くなるということで、肛門の手術の中では最も気を使う手術といって良いでしょう。
私たちはこの最も気を使う痔瘻に対しては、独自に考案した肛門上皮開放下・瘻管全摘・括約筋間縫合術(開放くりぬき術)を行っております。この方法は痔瘻が確実に治り、また術後失禁をきたさない秀でた方法と考えています。

2.痔瘻に対する手術

  • シートン法:痔瘻の管に沿ってゴムひもやペンローズドレーンと呼ばれる柔らかい管をいれてウミをでやすくし痛みを取り痔瘻を治す方法です。
  • 切開開放術:痔瘻を管に沿って括約筋と一緒にメスで切って開放する方法です。
  • くりぬき術(肛門括約筋温存手術):括約筋は残して痔瘻の管だけをくりぬいてくる方法です。
  • 開放くりぬき術(肛門上皮切除下瘻管全摘括約筋間縫合術):我々が独自に考案した方法です。切開開放術とくりぬき術の両者の長所を取り入れた方法と考えております。この方法は括約筋は切らずに温存し痔瘻の管だけをくりぬいてくる点はくりぬき術と同じですが、痔瘻の入口であるの穴(原発口)を肛門上皮とともに切除し、キズを縫わずに開放しておく方法です。

直腸脱に対する手術

1.直腸脱とは?


直腸脱とは肛門の奥の直腸が外へ出てくる病気です。直腸脱の方はすべて肛門のしまりがゆるく、この肛門のしまりがゆるいことがひとつのおもなる原因と考えられます。
直腸脱は、時に若い方にも見られますが、普通、ご高齢の女性に多くみられます。



2.直腸脱に対する手術

経肛門的直腸縫縮・肛門輪縫縮術(ガント・三輪・ティールシュ法):直腸を縫い縮めて小さくし肛門の奥におさめてしまい、肛門の皮膚の下に糸を入れ肛門を正常の太さにまで縮める方法です。

直腸がんに対する治療法

1.内視鏡による切除

小さな直腸がんは、内視鏡による切除が可能な場合もあります。

2.手術による切除

直腸がんの手術方はがんのできた部位、進行の程度などを考慮し、患者さんやその家族と相談したうえで選択します。主な手術法には以下のようなものがあります。
  1. がんを肛門よりひっぱり出して切除する方法:体表に傷が残りません。
  2. 腹部は切らずにおしり(括約筋)を切開してがんを切除する方法:切った括約筋はもう一度縫うので、肛門をしめる働きが悪くなることはほとんどありません。
  3. 腹部は切らずに、おしりを切開して尾てい骨の一部を切除し、直腸を露出し、その一部をリンパ節とともに切除する方法です。
  4. 腹部を切開し、直腸をリンパ節とともに切除する方法
がんのできた部位が肛門に近い場合は、一時的あるいは永久的な人工肛門が必要になる場合があります。人工肛門とは、おなかに穴を開けて腸の一部を外へ出し、専用の袋に便がたまるようにしたものを言います。その他、最近では、もと肛門があった位置に実際の肛門に近い機能をもつ人工肛門(ここでは新肛門と呼びます。)を作る手術もあります。

  1. 人工肛門を作らない手術:がんの前後で腸を切離し、残った腸をつなぐ手術で肛門を残すことができます。場合によっては、術後一時的に(3ヶ月程度)人工肛門になることもあります。
  2. 永久的な人工肛門を作る手術:S状結腸の下部、直腸、肛門を全て切除し、残ったS状結腸をおなかの外へ出して、永久的な人工肛門とする手術です。肛門は切除してしまい、肛門のあった部分は縫ってふさぐため、肛門はなくなりキズとなって残ります。
  3. 新肛門を作る手術:まずS状結腸の下部、直腸、肛門を切除したのち、人工肛門をおなかに作るのではなく、肛門のあった所に作ります(新肛門)。この新肛門に実際の肛門と同じように閉じたり開いたりする機能を持たせるために、大腿部(太もも)から薄筋という筋肉をひっぱってきて利用します。このためこの手術を薄筋形成術と呼びます。この薄筋形成術は1950年ころより欧米で行われていました。もともと、肛門のしまりが悪く、便がもれてしまう患者さんに行われていた手術です。それを応用したわけです。この薄筋形成術は日本では一部の施設で行われています。薄筋形成術を受けた患者様へのアンケートでは、全ての患者さんが人工肛門よりも新肛門の方がQOLが良いと答えていました。人工肛門は絶対に嫌だという方には、一つの選択肢として期待が持てる方法と思われます。この手術法は、現在おなかに人工肛門を持っているが、おしりから排便したいと思っている方にも応用することが可能です。
                             (平成19年10月20日 福井新聞掲載)

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